鹿児島空港から知覧へ行こう。アクセスや見どころを紹介

知覧（ちらん）は武家屋敷庭園や特攻平和会館などの価値のある文化遺産が残る町です。大きく栄えた街ではないですが、季節ごとの行事や祭りが多く催され、県内外からの多くの観光客が訪れます。

『薩摩の小京都』とも称される知覧の特徴と魅力についてご紹介します！

鹿児島県南九州市の知覧町は、鹿児島市と指宿市のちょうど中間地点に位置しています。冬は雪が降ることもありますが、気候は比較的温暖で茶の栽培が盛んです。

美しい東シナ海の海岸線、山や広大な畑地などがあり、はじめてなのにどこか懐かしい日本の原風景のような雰囲気が魅力です。

鹿児島の空の玄関口「鹿児島空港」から知覧町までは、車やタクシーで約1時間15分です。

九州自動車道、指宿スカイライン（有料）を経由し、知覧ICを下りた後は県道を知覧方面に進みます。

タクシー料金は、2万円～と高額になってしまうため、時間に余裕があればバスを乗り継いで行くのもよいでしょう。

車やタクシー以外の交通手段は、空港バスと路線バスです。

鹿児島空港から鹿児島市内までは空港バスで約50分です。空港バス下車後、鹿児島銀行本店前のバス停『金生町』から、金生町～特攻観音入口行きに乗り換えましょう。

バス停「武家屋敷入口」までは920円、『特攻観音入口』までは950円で、所要時間は約1時間20分です。

知覧には、他の地域にはない特別な場所があります。旅人の心を動かすとっておきのスポットを紹介します！

知覧を代表する観光スポットといえば「武家屋敷庭園」と「知覧特攻平和会館」です。

武家屋敷庭園は江戸時代、知覧特攻平和会館は太平洋戦争末期と、時代は異なりますがどちらも現代人にさまざまなメッセージを伝える歴史遺産です。

・知覧武家屋敷庭園

今から約260年前の江戸時代、薩摩藩は領地を100以上の地区に分け『麓』と呼ばれる武家集落をつくりました。

麓内には池泉式と枯山水の7つの庭園（西郷恵一郎庭園・平山克己庭園・平山亮一庭園・佐多美舟庭園・佐多民子庭園・佐多直忠庭園・森重堅庭園）があり、その全てが国の景勝に指定されています。

庭園の素晴らしさはもちろん、石垣と生垣が続く小道はまるで昔にタイムスリップしたような趣きがあります。道は戦で敵を防ぐために、先が見通せないように屈折して交わっているのが特徴です。

庭園、武家屋敷、石垣の小道など、それぞれの持つ伝統的な美しさを感じながら、ゆったりと散策をしましょう。

・知覧特攻記念館

太平洋戦争末期、本土最南端にあった知覧飛行場には全国から多くの陸軍特攻機が集結し、最終戦場となる沖縄へ向けて多くの特攻機が飛び立っていきました。

知覧特攻記念館には、陸軍特別攻撃隊員の遺品や記録など、貴重な資料が展示されています。また、周辺には爆弾庫跡や給水塔跡など戦跡が多く残され、当時の様子をよりリアルに感じられるでしょう。

・施設名：知覧特攻記念館（チラントッコウキネンカン）
・住所：鹿児島県南九州市知覧町郡17881番地
・電話番号：0993-83-2525
・営業時間：9:00～17:00
・定休日：年中無休（台風などの状況により休館）
・公式HP：http://www.chiran-tokkou.jp/index.html

鹿児島は静岡・三重と並ぶ日本茶の産地です。なかでも知覧茶は日本一早い新茶として知られています。

火山灰の影響により水はけがよく肥沃な土地と温暖な気候に恵まれ、お茶を生産するのに適した土地です。

農林水産省の統計によれば、平成30年の茶葉生産量は、静岡に次いで鹿児島が全国第2位となっています。鹿児島の茶を牽引するのが知覧茶で、近年は農林水産大臣賞や産地賞を受賞する工場も増えています。

ひとくちに知覧茶といっても品種・茶園によって味が異なりますが、全体的な特徴は若葉を思わせる爽やかな香りとまろやかな甘み。

味がしっかりとしているので水出しでも楽しめます。知覧には生産者直売のお茶専門店があるので、ぜひ立ち寄ってみましょう。

知覧茶の旨みや香りを凝縮させた『知覧茶ジャム』は、かごしまの新特産品コンクールで市長賞を受賞した逸品です。

食パンやフランスパンにつけて美味しく食べられるように、知覧茶に生クリームを加えて濃厚さとまろやかさを出しています。子供から大人まで幅広い年齢層に好まれるので、お土産に最適でしょう。

知覧茶ジャムは『SHIROYAMA HOTEL kagoshima』のオンラインショップでも購入できます。

ほかにも知覧ではお茶を使ったさまざまな食品・雑貨を販売しているのでお茶好き・健康志向の方にはおすすめです！

公式HP：https://www.shiroyama-shop.jp/

鹿児島県にある『知覧』をこれまで知らなかった人も多かったのではないでしょうか。

鹿児島空港からのアクセス手段は限られており、バスは乗り継ぎが必要ですが、かけがえのない歴史遺産や庭園の伝統美は、一度自分の目で見る価値はあるでしょう。