琉球王朝時代には大陸からの文化を吸収し、戦後はアメリカの影響を受けた沖縄は、食に関しても「医食同源」などと謳われるように、長寿の源ともいえる沖縄ならではの食材や料理がいっぱい! そんな中から「タコライス」と「ドゥルワカシー」を紹介します。
タコライスは、沖縄で生まれたご当地グルメ。そのレシピはシンプルで、ごはんにタコスの中身であるひき肉をのせ、チーズやトマト、レタスなどをトッピングして甘辛いサルサ(ソース)をかけるだけ! 沖縄県内では、数多くのレストランやカフェで楽しむことができる人気メニューです。
タコライスは、沖縄の中部に位置する金武町の小さなパーラーで生まれました。金武町には米軍キャンプがあり米兵向けの飲食店が軒を連ね、その一軒であるパーラーで商品として出していたタコスの具をごはんに乗せて、まかないとして食べていたのがきっかけ。そのまかないがおいしいと評判となり、店のメニューに加えられ広まったのです。
ピリッと辛いサルサとひき肉のジューシーさ、野菜のシャキシャキした食感が食欲をそそります。辛さが苦手な人や子供は、サルサではなくケチャップをかけてもおいしく召し上がれます。
ドゥルワカシーは、沖縄の名産品である田芋を使った郷土料理。その名は、田芋を鍋で茹でるようすが、まるで「泥を沸かしている」ように見えたことから「泥沸かし」が「ドゥルワカシー」に変化したといわれています。正月や祝いの席では欠かせないドゥルワカシーは、田芋の親芋の周りに、たくさんの子芋ができることから、子孫繁栄の象徴とされています。
田芋の茎や茹でた田芋と一緒に、豚肉やシイタケなどの野菜を炒め、出汁を加えて具材がやわらかくなるまで煮込みます。最後に、田芋をつぶしながら混ぜて、田芋独特のねばりが出たら完成です。田芋独特のねっとりとした食感と、ほのかな甘みを感じるそのお味は、泡盛との相性も抜群!
ドゥルワカシーを丸めて油で揚げると「どぅる天」になり、那覇市の琉球料理店で誕生。現在では多くの店で提供され、外はカリッと、中はモチッとした食感が味わえるどぅる天も、一度食べたらやみつきになること間違いなしです!