国内フライト時間は、島から島への5~10分程度の移動もあれば、最長で3時間30分ほどかかる移動もあります。海外フライトでは、2~3時間で到着してしまう目的地もあれば、乗り換え時間を入れると25時間以上かかる目的地もあります。
30分以内にできる暇つぶしを「一人」、「友人・知人」、「カップル」、「家族」、「高齢者」に区切ってご紹介しますので、ぜひ、試してみてください。ポイントは、『1フライトで1つの実行にすること』。慣れたらいくつかできるようになりますので、最初は欲張らずに1つのことに集中しましょう。
5~10分間 | 10~20分間 | 20~30分間 |
メールの確認 | スケジュールや資料の暗記 | してみたいことの書き出し |
アプリでニュースのチェック | アイデア出し | 顔・手・足・頭のマッサージ |
新聞や電子書籍を読む | メールの返信書き | 機内食でしっかりした食事 |
スケジュールの確認 | 今の感想の書き出し | お土産やギフト探し |
お気に入りの曲を聴く | 語学勉強 | 映画や小説を観る・読む |
トイレで身だしなみチェック | 軽食を済ます | 感謝の書き出し |
バッグの中身の整理 | ブログを書く | 食べたい物や献立の書き出し |
飲み物をとる | 手紙やハガキを書く | 絵を描く |
瞑想する | SNSチェック | データ整理 |
座席やトイレでストレッチ | 仮眠 | ゲーム |
出張が年間数百回という、旅のプロと同じようなフライト回数をこなすビジネスパーソンもいるでしょう。そのようなビジネスパーソンが実際に多い過ごし方で、納得できるベスト3を挙げてみます。
「これが有意義?」、「寝る暇があるなら他にすることが山ほどある」と思うかもしれませんが、あまりに疲れているなら無理をせず、機内でまず睡眠をとることが先決。普段から疲れが溜まっているからこそ、現地に到着してからスッキリして仕事に臨めるようにするのも一つの過ごし方です。
たとえ夜時間の到着でホテルに直行するとしても、ゆっくり休めない状況も考えて15分以上のフライト時間があるなら仮眠や睡眠をとり、とにかく体調を万全にしておくことは、仕事に臨む上で最も重要なことになります。
ポイントは、たとえ短い時間だとしても、『最低限のグッズ(ノイズキャンセリングイヤホンやヘッドホン、マスク)は常に用意すること』。まとまった睡眠となれば、熟睡できるためのグッズをしっかり事前に用意しておきたいものです。主なグッズの一例をご紹介しますが、他にも毎晩愛用しているグッズがあれば用意すると良いでしょう。
・ルームウェア(できれば、寒さ対策にもなるフード付き)
・スリッパ
・ノイズキャンセリングイヤホンやヘッドホン(飛行機音や話声のシャットアウトにもなるノイズキャンセリングタイプがおすすめ)
・アイマスク
・ネックピロー(できれば、低反発タイプが使い心地でおすすめ)
・フットレスト
・マスク
など
現地到着後、すぐに商談や会議などがある場合、準備万端で臨みたいもの。最近、国内線では一部Wi-Fiが利用可能な機種もありますが、おおよそ、機内ではインターネットにつながらないもの。だから、タブレットやパソコンは機内モードにしてオフラインで作業をして、ついでに、溜まっているデータやメールの整理をするのがおすすめ。
フライト時間がなくても、スマホのバッテリー充電はしておきましょう。長いフライトの復路では、「経費精算」や「出張報告書」などを仕上げてしまうこともありです。
ポイントは、『機内は仕事の確認作業や追加作業をしておく格好の場だということ』。ほとんどのビジネスパーソンが利用するエコノミーの座席は狭いですが、逆手にとってみると、個室感覚でいつもより作業に集中できる意外性があります。
「語学をもっとスキルアップしたい」、「現地到着後にすぐ使いたいフレーズがある」などという意欲があるなら、タブレットやパソコンにダウンロードした教材や記事などを利用して、語学勉強に集中するのにうってつけの時間です。空港内で英字新聞を購入し、機内で読むこともおすすめです。語学勉強でないとしても、フライト前にいくつかの教材や記事などを見つけてダウンロードしておくと、いざという時に便利ですね。
ポイントは、『単語一つ、フレーズ一つでも集中して必ず覚えてしまうこと』。積み重ねれば、かなりの語学力がつくことになります。習慣化すれば、いつの間にか語学が上達している状態になるでしょう。
お互いの日程を合わせての旅行は、とても楽しみでしょう。これからもっと楽しい時間につながるおすすめベスト3を挙げてみます。
友人・知人であれば、したいことがあり過ぎてテンションが高めでしょう。ただ、ウキウキのままいざ現地に着いたら、行きたいショップが閉まっていたとか、なかなか両替所が見つからないなど、予想外のことが待っているかもしれませんから、みんなの心構えや認識を一致させておくようなスケジュール確認は大事です。
ポイントは、『「地球の歩き方」などのガイドブック本などと一緒に、現地情報を事前にダウンロードしておくこと』。再確認ができたり、新しいスケジュールが加わったりするかもしれませんね。いざという時のSOS情報の確認も重要です。到着してからスムーズな行動ができるようにしておきましょう。
※2~4人くらいの旅行にはおすすめですが、あまりに大人数では、意見が合わずにかえって混乱してしまう可能性もあります。その場合は、リーダー的役割の方を決めると良いでしょう。
機内の時間は、個人の時間に当てることも一つです。自分の趣味の時間に当てることで、よりリラックスモードに入ることができます。例えば、読書好きにはスマホやタブレット、パソコンのオフラインで読める電子書籍の「Amazon Kindle」、本を音声で楽しめる「Amazon Audible」、映画好きには「Amazon Video」、音楽好きには「Amazon Music」など、広範囲の趣味分野を網羅しているAmazonが大活躍するでしょう。30日間の無料体験や無料読書アプリなどを利用すれば、毎回お得に楽しめそうですね。
ポイントは、『分野を絞って、多めに入手しておくこと』。まとまった時間が取れなくてできなかったことができる嬉しい時間ですから、集中して同じ分野に没頭したほうが、より充実感や達成感があります。
お互いの持ち物は気になるでしょう。まして、可愛いものだったり、便利なものだったりなどすれば、ついどこで入手できるかが聞きたくなってしまいますね。機内での小さな声なら、おしゃべりもまた楽し…です。特に女性同士なら、暇つぶしにおしゃべりは定番中の定番でもあります。
ポイントは、『話に夢中で、大きな声を出さないこと』。つい熱量が上がっていくと、声のトーンが上がっていくもの。周りが見えなくなっていることもありますので、途中で飲み物休憩などを挟んで、インターバルをはさみながら小さな声での会話にしたいものです。
何をしても元気、楽しくし仕方ないのがカップルでの旅行。機内でも暇なら手をつないで寝ていればそれだけでも満足かもしれませんが、それはそれで良しとして、それ以外の暇つぶしベスト3を見ていきます。やはり、オフラインで遊べるタブレットやスマホを活用した暇つぶしが圧倒的です。
娯楽全般ではなく、ゲームです。趣味はひとそれぞれ。映画や音楽好きなら存分に楽しむことができる時間ですが、あえてゲームにしたのは、ほとんど20~30代のカップルはゲーム好きで、デートでもゲームをしているカップルも多いからです。
パズルゲームやテーブルゲーム、RPGなど、オフライン対応ゲームの種類も結構あり、それぞれが没頭していると時間はあっという間に過ぎていきます。手を休めてからも、ゲームの話題に花が咲くことで一体感があるでしょう。同じゲームをしていれば、なおさらです。
ポイントは、『事前相談で一緒のゲームをダウンロードしておくこと』。そうすれば、一人でも二人でも同じゲームを楽しんでいることの充実感があるからです。電子機器の扱いがCAから指示があった場合には、それに従ってください。
Googleマップがおすすめです。特に海外旅行ではとても役立つため、国内で今ひとつ使いこなせていない感があるなら、事前にダウンロードしたGoogleマップに暇つぶし時間で慣れておくと良いでしょう。カップルで眺めていれば、もう現地モード突入ですね。保存期間は30日間。通常の旅行なら十分活用できます。ただし、中国では使えません。
ポイントは、『語学不足でも、現地で目的場所探しに困らなくなること』。だから、ぜひ、試しておきたいものです。国内でよく考えると、海外からの観光客もスマホの地図を見ながら歩いていますから、それと同じですね。
社会人のカップルであっても、学生のカップルであっても、スマホやタブレットでの情報は膨大な量でしょう。そこで、整理できていない膨大なSNS情報をお互いに整理する時間に当てることも暇つぶしには最適です。見られたくない情報もこの際、削除することもできますね。
ポイントは、『今のうちに整理したいデータやメールは、完全に処理しておくこと』。ここで諦めてしまうと、現地ではまた楽しくて時間がなく、日常生活に戻ってからも同じことの繰り返しになってしまいます。絶対に終わらせるという決心で臨みたいものです。
子ども連れになることが多い家族旅行。そうなると、とにかく子供中心の暇つぶしが一番でしょう。子どもを飽きさせないようにすることや、他の乗客の迷惑にならないよう静かに過ごすことを心がけることが大事です。子どもの年齢にもよりますが、主に子どものためのおすすめベスト3を挙げてみます。
普段と違う環境になると、とてもテンションが上がり、ますます元気になってしまうのが子どもです。それでも、知らないうちに心身が疲れていますから、発熱などになったら現地で大変でしょう。ある程度のフライト時間があるのなら、途中からでもかまいませんので、寝かせるようにしたいものです。
ポイントは、『子どもが寝るパターンを意識して寝るようにしていくことや、フライト時間の短い目的地を選ぶこと』。特に乳幼児がいれば、数時間でも寝てくれれば親は助かるもの。普段から、こうすると寝つきが良いということがあれば、事前に準備をしておきましょう。
ゲームばかりではないことを体験させる良い機会でもあります。普段、子どもとゆっくり過ごす時間がないという人は、子どもとじっくり会話するのもいいですね。もし、幼児連れの旅なら、事前にスマホやタブレットにダウンロードした絵本やテレビ番組などを見たり、聞かせたりしてあげると、安心するでしょう。
現地情報の勉強などは小学生以上の年齢にならないと無理かもしれませんが、例えば、国内なら地元名産品や名勝など、海外なら現地通貨や国の歴史などを一緒に本や画面で見たりすることで、親の勉強になることもあります。子ども用機内プログラム・グッズなどのサービスが用意されている航空会社もあり、暇つぶしが親子で楽しい時間にしたいものですね。
子どもが集中しやすい「スケッチブック」、「色鉛筆やサインペン」、「タロットカード」、「ジグソーパズル」などを持ち込んで過ごすこともおすすめです。
ポイントは、『事前にノイズキャンセリングイヤホンやヘッドホンは絶対用意しておくこと』。睡眠時にも役立ち、便利です。親は子どもにかかりきりかもしれませんが、どんなシチュエーションでも『音漏れには注意』しなければなりません。子どもが自然と公共の場でのマナーも覚えていくことでしょう。
小さな子どもを落ち着かせるには、何かに集中して遊ばせることの他に、普段から食べている「食べ物や飲み物、お菓子」などを用意し、家と同じような環境を作って安心感を与えることも大事です。特に海外では、到着直後に現地の食事が合わない場合もありますから、往路での「飲食」の準備は念入りにしましょう。子ども機内食のサービスが用意されていれば、予約時に確認をし、ぜひ、利用したいものです。
ポイントは、『離乳食やおにぎりなどの家の味を持ち込むこと』。大人にとっても『食』の問題は重要で、大人も子どもも一緒に家の味を楽しめることは大きな安らぎを与えます。ただし、食べたくない状況なら、無理に食べさせないことです。後で気持ちが悪くなってはよけいに大変ですから。
最近は、飛行機で旅行をする元気なシニアが増えています。シニア同士の旅行、親子の旅行も、子どもと同じような気遣いが必要です。健康に自信があったとしても、自宅ではない環境ですから、体調管理を一番に考えたいですね。血管がもろくなっている高齢者だからこそ、血流が悪くなる「エコノミー症候群」予防を考えたおすすめベスト3をご紹介します。
座席の狭い場所で、大きく手や脚を広げたりするのは難しいでしょう。それでも、座っていてもできる軽めのストレッチはあります。肘を直角にして胸を張りながら肩甲骨に引き寄せるポーズ、片手で反対側の方をつかむポーズ、つま先を床につけながら目一杯浮かせて椅子からモモまで浮かせるポーズ、脚をゆする貧乏ゆすりポーズ、足指のグーパーなど、少しの時間でも動かせることはやっておきましょう。
トイレに立ったついでに、トイレの前やトイレの中で、座席ではしにくい手脚の伸縮をすることもおすすめします。
ポイントは、『どこでも5 ~10分内を意識したストレッチをすること』。特に「エコノミー症候群」は、脚の圧迫から血栓を作らないようにすることが重要です。立ったり座ったりをするだけでも効果的ですので、こまめに動くことをおすすめします。
ストレッチと共にセットでやっておきたいことは、水分補給をすることです。なかなか自分ではこまめに水分補給をしない人も多いもの。機内では、時間を気にしながら積極的に何回でも飲み物を補給するよう、友人・知人や家族などの同行者が常に配慮したいですね。一人旅であっても、水分補給を心がけましょう。
ポイントは、『飲み慣れた飲み物を積極的にとること』。アルコールやいつもと違う飲料は、体調不良の原因にもなります。 特に高齢者だけという機内サービスはありませんが、心配があれば、航空会社に問い合わせたり、CAに申し出たりしておくだけでも、心配解消になるでしょう。
ストレッチや水分補給も大事ですが、機内疲れを軽くするには、安静にすることも大事です。環境の変化で血圧にも影響があることが考えられますので、毛布をかけて体温を下げないようにし、目をつぶっているだけでも体調は安定します。毛布はCAに申し出れば何枚でも借りられますので、遠慮なく借りましょう。
ポイントは、『たとえ眠れなくても、寒い、暑いを感じたら、すぐ対処すること』。CAに申し出たり、自前の薬を飲んだり、愛用のひざ掛けやタオルケット、枕、ネックピロー、マフラー、靴下やルームシューズなどを持ち込んだりし、ゆっくり眠れる環境を作り出して乗り切りたいものです。
旅慣れれば、挙げた暇つぶし以外にも自分なりの暇つぶしの要領がわかってくるものです。それまではいろいろ試してみることが大事でしょう。自分に役立つといっても、無理は禁物。こちらの記事を参考に、自分に合った暇つぶしで、目的地までを快適に過ごせるように工夫してみてくださいね。