仕事などの関係で、何かといつも手放せない「パソコン」。飛行機内で利用するという方も多いのではないでしょうか。しかし、飛行機に乗る際には、パソコンをどうやって持ち運ぶべきか分からずに、悩んだことがある人も多いはず。ここでは、飛行機移動の際に、パソコンはどうやって持ち運ぶのが一番安心な方法なのか、そして注意すべきポイントをご紹介致します。
飛行機移動の際には、チェックイン時にキャリーケースなどを預ける「預け手荷物」と、飛行機内に持ち込む「機内持ち込み手荷物」の2つを用意する人がほとんどではないでしょうか。着替え、シャンプーやリンスーなどの日用品は預け手荷物に、財布、飛行機内での暇つぶしになる電子タブレットなどは機内持ち込み手荷物に・・・。では、パソコンはどうでしょうか?あなたは預け手荷物に入れますか?機内持ち込み手荷物に入れますか?
断然オススメなのは、「機内持ち込み手荷物」として、機内に持ち込むこと。その理由を、次の章からチェックしていきましょう。
ここでは、パソコンを「機内持ち込み手荷物」として持ち運んだ方が良い理由をご紹介しようと思いますが、その前に、機内持ち込み手荷物にはサイズに制限があるので、規定サイズについてご紹介します。
一般的の制限サイズは、下記のとおりです。
【国際線の場合】
3辺(幅、高さ、奥行き)の合計が115cm以内
【国内線の場合】
100席以上:幅40cm以内、高さ55cm以内、奥行き25cm以内で、3辺の合計が115cm以内
100席未満:幅35cm以内、高さ45cm以内、奥行き20cm以内で、3辺の合計が100cm以内
ただし、一般の飛行機より小さい飛行機を使用することが多いLCCは、規定が異なってくるので、それぞれ持ち込んでも大丈夫なサイズを事前に調べてから利用することをオススメします。では、本題の「パソコンは機内持ち込み手荷物に入れる」べき理由をご紹介します。
預け手荷物としてパソコンも一緒にパッキングすると、パソコンが破損してしまう危険性があります。きちんと包んでパッキングしたとしても、スーツケースを輸送する際に、数が多いのでそれぞれのスーツケースが圧迫されてしまう、ぶつかりあってしまうこともあります。そのため、中にパソコンを入れるのは心配になってしまいますよね。これは、カメラや電子タブレットなどの電子機器全てに言えること。万が一破損してしまった場合には自己責任となるので、やはり不安をなくすには機内持ち込み手荷物として持ち運ぶのが無難といえるでしょう。
目的地に到着して、預け手荷物をピックアップしようとしたら、いくら待ってもベルトコンベアから自分のスーツケースが現れてくれない!なんてことがあります。これは、輸送する際に荷物の乗り継ぎが間に合わなかった、という理由がほとんど。大切なパソコンが入ったスーツケースがすぐ手元に戻ってこなかったら、パソコンを使ってするべきこと、したいことができないので困ってしまいますよね。同じ理由から、パソコンや携帯の充電器も機内持ち込み手荷物に入れることをオススメします。
パソコンを預け手荷物の中に入れると、預けたはいいが中身を開けて確認される場合があります。これは、危険物ではないか係が調べることがあるからです。スーツケースを受け取って、中身がぐちゃぐちゃになっていた、なんてことがあると気分もあまり良くないですよね。
上記3つの理由から、パソコンは機内持ち込み手荷物として持ち運ぶことをオススメします。
チェックインの後にある、保安検査場での手荷物検査。ここでは、機内持ち込み手荷物のバッグの中から、パソコンは取り出しておきましょう。取り出しておくべき理由は、手荷物をX線で検査する際の邪魔にならないようにするためです。バッグの中にそのままパソコンを入れておくと、下敷きの状態になった他の荷物をきちんとX線で確認できなくなるからです。スムーズな保安検査場通過のためにも、パソコンはあらかじめバッグから出しておきましょう。
次に、飛行機内に持ち込める手荷物の個数制限について。JALを例に挙げると、合計重量10kg以内の身の回り品1個と、先ほどご紹介した「機内持ち込み手荷物」1個までとなっています。また、LCCでは手荷物+身の回り品合計2個まで、といった規定があるところもあるので、事前に利用する航空会社の情報をチェックしてみてくださいね。
飛行機利用の際には、「機内持ち込み手荷物」にパソコンを入れるのが良いということがわかりましたね。ここからは、パソコンそのものを持ち運ぶ際に注意したいポイントをご紹介します。
飛行機には、「リチウム電池、リチウムイオン電池が内蔵・装着された一般電子機器類」の持ち込みに制限があります。これは、携帯電話やノートパソコン、デジタルカメラなど旅行時によく持ち歩くものが当てはまるので、注意しましょう。
リチウム含有量が2g以下の場合、機内への持ち込みと預け荷物いずれに入れてもOKですが、2gを超えるとNGになります。
2g以下のものであれば機内持ち込みのみOK。2g以内でも預け荷物としてはNGで、2g以上はいずれもNGになっています。
リチウム電池とは、パソコンのマザーボード(土台部分)やゲーム機に内蔵されている小型のボタン電池のことで、1個に約0.07g程度のリチウムを含んでいます。つまり、何十個、何百個と電子機器や電池を持ち込むのでなければ、それほど気にする必要はありません。
次に、「リチウムイオン電池」についてチェックしてみましょう。
160Wh以下の場合、機内への持ち込みと預け荷物いずれに入れてもOKですが、160Whを超えるとNGになります。
100Wh以下であれば機内への持ち込みと預け荷物いずれに入れてもOKです。100Whを超え、160Wh以下のものは2個まで機内持ち込みがOKですが、預け荷物としてはNGです。160Whを超えるものはいずれもNGとなっています。
この「Wh(ワット時)」の数値が直接書いてあるものはそれを見れば良いのですが、ときどき「V(ボルト)」と「Ah(アンペア時)」または「mAh(ミリアンペア時)」しか書いていないものもあります。そんな時は、Whを計算する方法がありますので、計算してみてください。
[Ah(アンペア時)の場合] V(ボルト)×Ah(アンペア時)=Wh(ワット時)
[mAh(ミリアンペア時)の場合] V(ボルト)×mAh(アンペア時)÷1000=Wh(ワット時)
これらの数値は、リチウムイオン電池に直接記載されています。そこで、確認したい場合はパソコンや携帯電話の電池カバーを取り外して、電池パックの表面を確認してみましょう。
このような制限がある理由としては、内部がショートしてしまうなどの不具合、劣化により、発熱、そして発火してしまう恐れがあるからです。規定を超えたものを持ち込んでしまうと、没収されてしまうので注意してくださいね。更に、予備電池としてOKが出ているものでも、ショートしないようにきちんと個別に保護されている、ということが条件となります。
LCCによっては規定が異なる場合があるので、利用する航空会社の情報を事前にチェックしてください。
飛行機で移動する際に、パソコンはどう持ち運ぶのが良いかをご紹介しました。特にお仕事などでパソコンをよく使う方は、旅行や出張の際にはぜひこの記事を参考にして、快適にお過ごしくださいね。