海と山に囲まれ、食材の宝庫ともいえる静岡県。全国区の知名度を誇るB級グルメ「富士宮やきそば」を筆頭に、海の幸・山の幸満載で、地域色豊かなグルメが勢ぞろい!
全国区の知名度を誇るといっても過言ではない、静岡県の「富士宮やきそば」。「ご当地グルメでまちおこしの祭典! B-1グランプリ」でも、2006年の第1回大会、2007年の第2回大会とゴールドグランプリを連続で受賞している実力派だ。
富士宮やきそばの特徴は何といってもしっかりコシのあるもちもちとした麺と、焼き上がりにかけられるイワシの削り粉。口の中に広がる辛口ソースとの相性も抜群です! 富士宮市内の製麺業者が作る専用蒸し麺を使用、ラードを絞った後の「肉かす」を使用、キャベツは富士宮の高原キャベツなどと、富士宮やきそばの流儀12カ条が設けられています。
実はこの麺、蒸した麺を茹でずに急速冷凍させ、油で表面をコーティングするのだとか。一般的な焼きそばの麺は、蒸した後に一度茹でるので、この製法の違いが、水分が少なく独特のコシを生みだす所以になっているのです。市内には150店を超える富士宮やきそばが楽しめる店がそろい、オレンジ色ののぼりやのれんが目印です!
海と山に囲まれた静岡県は、伊勢エビや桜エビ、イノシシ、静岡おでんなどと、郷土料理もバラエティーに富んでいますが、そんな中から、今回はウナギ料理をピックアップ!
静岡県の西部に位置する浜名湖周辺は、現在でもウナギの産地(養鰻地)として知られており、古くから白焼きや蒲焼きとしてウナギが食されていたようです。江戸後期から明治初期にかけて、東海道の繁栄ぶりと重なり、うな丼やうな重スタイルが現れたのだとか。ウナギの生態は、現在もわからない部分が多く、卵からの完全な養殖(養鰻)に至ってないことなども関係して、その価格が高騰してしまうことも。
ところで、このウナギ料理、関東風と関西風があるのをご存知ですか。ウナギのさばき方で背中から包丁を入れるのが関東風、お腹からさばくのが関西風。関東は武家色が強かったため、お腹らからさばくのは、切腹を連想させて忌み嫌われたのだとか。
調理法によっても違いがあり、一度蒸してからタレをつけて焼くのが関東風、そのままタレをつけて焼きあげるのが関西風で、ふっくらとやわらかい食感か、脂がのった香ばしい食感かで好みが分かれるところ。この関東風・関西風の境界線でもあるのも、この静岡や愛知あたりになります。各店のお味を決める、長年継ぎ足し継ぎ足し使われてきた、秘伝のタレをまとったウナギをご賞味あれ!