温暖な気候風土に恵まれ、東京湾や太平洋に周囲を囲まれた千葉県は、農業や漁業も盛んで、昔から「江戸の台所」として栄えてきました。そんな千葉県のおいしい食材と生活の知恵から生まれた「勝浦タンタンメン」と「太巻き寿司」をご紹介します!
外房に位置している千葉県勝浦市。漁師や海女が冷え切った体を温めるために食べたとされるのが「勝浦タンタンメン」。ご当地グルメの祭典「B-1グランプリ」でもシルバーグランプリを獲得した実績を誇り、現在では、サーファーなどにも広がり、多くの人に愛される人気メニューになっています。
勝浦タンタンメンは、みじん切りのタマネギと豚ひき肉、そしてラー油をたっぷり使っているのが特徴。スープのベースは醤油、味噌など、店舗によって違いがあります。見た目は真っ赤で驚くかもしれませんが、ただ辛いだけでなく、タマネギの甘みとひき肉の旨みがブレンドされ、コクのあるおいしさが後を引きます! もちろん、子供でも食べられるマイルドな辛さのものもあるので、お好みでどうぞ。勝浦市内には30店にのぼるお店で提供されています。
2007年に農林水産省により、農山漁村の郷土料理百選に選ばれた太巻き寿司は、冠婚葬祭や人が集まる時のごちそうとして欠かすことのできない、千葉を代表する郷土料理。太巻き寿司の特徴は、輪切りにした切り口が、花や動物などの絵柄になっていて、目と口で楽しめること! 中の具材は、玉子焼きやかんぴょう、シイタケ、ニンジン、季節の野菜、魚などと多彩です。
千葉県は昔から農業や漁業が盛んで、海苔や米が豊富だったために、地元の祭りや祝いごとのごちそうとして太巻き寿司が定着していったといわれ、その起源は江戸時代まで遡るのだとか。さまざまな食材が入り栄養価も高いため、現在では行事や催事のごちそうだけでなく、お弁当としても人気があり、キャラクターが描かれた太巻き寿司なども登場している。