「海外に行ってみたいけど飛行機が怖い」「飛行機が苦手だけど出張で乗らなければいけない」さまざまな理由で飛行機に対して不安を抱えている人は少なくないです。飛行機のしくみや不安を和らげる対策を知っておけば、安心して空の旅を楽しめます。今回は飛行機に乗るのが怖い人へ向けて、飛行機が飛ぶしくみや不安解消法をご紹介します!
飛行機に乗ることに対して不安や恐怖を感じることを「飛行機恐怖症」といいます。飛行機が墜落することへの不安や、高所や閉所に対して恐怖、事故やテロに巻き込まれて命を落とすかもしれないという恐怖心から引き起こります。
実は、飛行機恐怖症に悩んでいる人は意外と多い。タレントや有名スポーツ選手でも飛行機恐怖症をカミングアウトしている人がいるほどです。決して珍しいことではないので、飛行機恐怖症にネガティブに考える必要はありません。人によって克服できるまでの期間や方法は異なりますが、恐怖心を和らげる方法さえわかっていれば、飛行機恐怖症を克服することも十分可能です。
飛行機恐怖症の場合、飛行機自体に恐怖を感じているケースが多いです。まずは飛行機が安全な乗り物であることを理解するためにも、飛行機のことを知ることから始めましょう。ここでは、飛行機が怖い人たちが誤解しがちな飛行機の仕組みや内容についてお伝えしたいと思います。
これは有名な話ですが、車や電車に比べて飛行機は安全です。アメリカの国家運輸安全委員会の調査によると、飛行機で死亡事故に遭う確率は20万分の1未満という統計結果が出ています。また、日本では1985年に起こった日航機墜落事故以来、死者が発生するような大規模な墜落事故は一度も起こっていません。
飛行機の安全性は操縦者にも関係しています。車は先進国ではほとんどの家庭が1家に1台以上所有しており、比較的カンタンに免許を取得できます。免許を取ったばかりの若者からお年寄りまでさまざまな人が運転しており、東京都だけでも1年間に2万件以上の交通事故が発生しています。
いっぽう、パイロットになるには特別な訓練と倍率の高い試験を突破しなければいけません。さらに飛行機はブレーキや耐久性など、厳しいテストが行われます。さらに、基本的に操縦士は2名登場し、トイレや食事などの時間をずらし、常にフライト状況をチェックできる状態を保っています。
乱気流とは、飛行機が気圧の低い場所から高い場所に移動する際に発生するものです。ガタン!と大きな振動を感じますが、これは珍しいことではありません。車でドライブをしている時にでこぼこした道を走っているのと同じようなことなので、振動があっても心配しないてくださいね。シートベルトさえしていればケガをすることも滅多にないことを覚えておきましょう。
飛行中、ふと窓の外を見たときに翼がしなる光景を目にしたことはありませんか?あんなにグラグラして大丈夫かなぁ…と不安に思う方もいると思いますが、飛行機の翼がしなるのは、至って普通のことなのです。なかには、翼が折れないか心配という人もいるようですが、飛行機の翼はもともとしなるように出来ています。イメージするならば釣り竿のようなものです。柔軟性かつ頑丈さをもっているので、翼が折れることはありません。
「フライト中に飛行機のドアが開いたらどうしよう…」と不安に思う方もいるようですが、上空で飛行機の扉がうっかり開いてしまうことはありません。飛行機は高度1万メートルに達すると、気圧の関係で飛行機の扉に約9トンの圧力がかかるからです。
飛行機には2~4つのエンジンが付いています。エンジンが故障したとしても、最低ひとつのエンジンが作動していれば問題なく飛行機は飛び続けることができるのです。また、最悪の場合エンジンが全て故障したとしても、空気の浮力を受けているためすぐに墜落することはありません。
あんなに大きな機体がなぜ飛ぶことができるのか…理解できない方もいるでしょうが、簡単に説明すると飛行機は、「揚力」という上に引っ張られる力が働くことで飛ぶことができています。飛行機が浮いていると思うと恐ろしさを感じるかもしれませんが、飛行機は浮いているのではなく、揚力によって上から吊るされているのと同じと考えると怖さが軽減されるのでないでしょうか。
飛行機は安全な乗り物であることがわかったところで、ここからはフライトの際に役立つような飛行機への恐怖をなくすための対処法を紹介します。
上記でお伝えしたように、いくら飛行機が安全な乗り物であることを理解しても、やっぱり飛行機が揺れると怖いし、グワンと体が浮く感じが苦手…と思う方もいるでしょう。その場合は、以下のようなフライト中に気が紛れることを色々試してみましょう。
最も望ましくないのが、フライト中も飛行機に関するマイナスな情報について考えてしまうことです。不安な気持ちを紛らわすためにも、ご自身の好きなことをして過ごすことをオススメします。
心を落ち着かせるためにも、普段使い慣れているブランケットや、小さいクッションなど愛用しているアイテムを持ち込むのもアリです。その他にも、ヘッドフォンやアイマスク、携帯用のアロマオイルなどリラックスできるグッズを持参するのもよいでしょう。心が落ち着くことで、意外と早く眠ることができるかもしれません。機内では、目的地についてからの楽しいことを考えながら、リラックスした状態で過ごすようにしましょう。
フライト中に不安になってしまった時のために、呼吸法や瞑想などリラクゼーション法を身に付けておきましょう。これは、日常生活の中で取り入れる必要がありますが、いざというときに、気持ちをコントロールできるようになります。不安になってもパニックを防ぐ効果があるので、ぜひ試してみてください。
何をどう試しても飛行機に乗れそうにない、怖くてたまらないという方は、一度お医者さんに相談してみるのもいいかもしれません。飛行機恐怖症の症状の度合いによって適切な処置をしてもらえるので、最終手段としてクリニックに足を運ぶことも覚えておくといいと思います。
飛行機に関係する怖い出来事といえば、アメリカ同時多発テロや世界中で起きた墜落事故ですよね。このような過去に起こったマイナスな情報を取り入れてしまうと、余計に飛行機が怖くなってしまいます。悪い情報を得ても不安が増すだけなので、テロや墜落事故などの映像やネット上の記事などには目を通さないようにしましょう。
飛行機が怖いと考えている方も、飛行機が安全な乗り物であることを理解することによってフライトへの不安が和らぐかもしれません。飛行機に乗る際は、ここでお伝えした対処法を参考にしてみてください。