急な用事が入ったので飛行機に乗らなければいけないが、どの飛行機も満席で空いていない。そんなときに利用できるのが飛行機のキャンセル待ちです。
キャンセル待ちが可能かどうかは航空会社ごとに異なり、その仕組みも少し複雑です。この記事では、キャンセル待ちの仕組みや利用条件をご紹介します。
夏休みや年末年始は難しいかもしれませんが、それ以外の時期なら、キャンセル待ち(空席待ち)をしていると意外と座席が取れることがあります。なぜかというと、航空会社が旅行会社に割り振った分の座席のうち、売れ残った分が改めて航空会社の空席となるのです。
旅行会社で売れ残った分の座席は、出発の10日前までに航空会社の販売座席に繰り込まれ、空席待ちをしている人に販売されます。そのため、キャンセル待ちの申し込みは「出発の10日前まで」をひとつの目安にすると良いでしょう。
ただし、インターネット予約のキャンセル待ちができるのはマイレージ会員のみ。さらにグレードの高い会員から優先して座席が販売されますので、一般のマイレージ会員でグレードが高くない場合は、出発間際の空席待ちでは座席を確保することは難しいことが多いです。
航空会社によっては会員ではなくても空席待ちを受け付けてくれるところがあります。多くは予約・案内センターに電話で申し込むことが必要です。しかし、キャンセル待ちが集中している便は、申し込み自体が締め切られてしまう場合があります。
今ではインターネットでの航空券の予約は当たり前ですが、インターネット予約キャンセル待ち(空席待ち)ができるのはマイレージ会員限定のサービスであることがほとんど。
以下に各航空会社の国内線の予約キャンセル待ちについてまとめておきます。
vエア・ドゥ
JAL | マイレージ会員のみ 搭乗24時間前まで一人一区間 | 本人含め大人6名と幼児2名まで |
ANA | マイレージ会員のみ 搭乗2日前まで 一人一区間のみ | 本人含め大人6名と幼児2名まで |
エア・ドゥ | MyAIRDO会員のみ 搭乗日の2日前まで 一人一便のみ | 本人含め大人6名と幼児2名まで |
フジドリームエアラインズ | 会員でなくてもok 搭乗日前日の13:00まで | 複数座席の申し込み可能 |
※実際のご利用の際は必ず各航空会社に詳細をお問い合わせください。
キャンセル待ちを申し込む直前にマイレージ会員になることも可能です。インターネット申し込みなら会員番号が申し込み後すぐに発行されますから、そのまま申し込みができます。会員ではないからと諦めず、空席待ちを利用してみてくださいね。なお、カードの到着は3〜4週間後になります。
ただ、空席はステータスが高い会員から優先して販売されるため、出発日が近づくにつれ座席の確保が難しくなります。ステータスが高くない場合も、搭乗日の3〜4週前に予約できれば、座席が確保できることも多いようです。
IBEX、スターフライヤー、ソラシドエア、オリエンタルエアブリッジをご利用の場合は、それぞれの予約案内センターにお電話にて空席待ちを申し込んでください。こちらはマイレージ会員でなくても空席待ちをすることができます。
JAL、ANA、スカイマークでは、当日空港の受付カウンターでも空席待ちをすることもできます。当日空港の空席待ちでも、JAL、ANAはステータスの高い会員から優先的に座席を販売します。
当日の手順は大体このようになります。
1.航空券を購入後、カウンターにて空席を申し込む、あるいは自動チェックイン機で空席待ち整理券を発行します。
2.空席待ち整理券を受け取ったあと、保安検査場に進みます。
3.空席が販売される場合は呼び出し開始時刻に路線ごとに種別と番号で呼び出しされるため、所定の空席待ちカウンター周辺で待機しましょう。呼び出し時に申し出ることができないと、整理券は無効になります。
4.空席カウンターで座席指定を受け、預け入れ荷物がある場合は荷物を預けます。
空席の販売優先順位はこのようになっています。なお便の指定はできません。
種別S | JMBダイヤモンド JGCプレミア oneworldエメラルド |
種別A | JALグローバルクラブ JMBサファイア JMBクリスタル oneworldサファイア oneworldルビー |
種別B | 一般 |
ANAの場合もJALとほぼ同じ手順となります。インターネットで空席待ちの状況を調べることができますので、座席が確保できるかどうか、ある程度の予想は可能です。
【ANA 空席待ち状況照会】
種別S | ダイヤモンドサービスメンバー |
種別A | プラチナ・ブロンズサービスメンバー、スーパーフライヤーズカード会員、スターアライアンスゴールド・シルバーメンバー |
種別B | 一般 |
当日空港カウンターへ行き、空席待ちカードを発行してもらいます。空席がある場合は、出発時刻の20分前から呼び出しが始まりますので、開始時刻が近づいたら所定の空席カウンター周辺で待機しましょう。呼び出し時に応じないと空席待ちカードの番号が無効になりますので注意してください。
運賃は搭乗が確定してからの支払いとなります。
空席待ちを申し込めるかどうか、各予約・案内センターに事前にお問い合わせください。
キャンセル待ちは、事前にマイレージ会員のみインターネットで予約のキャンセル(空席)待ちの申し込みができる航空会社と、誰でも電話予約で空席待ちが申し込める航空会社があります。
当日空港で空席待ちをする場合は、その便が空席待ち可能なのかどうか、事前に必ず各航空会社の予約・案内センターに問い合わせておきましょう。空席待ちを申し込みできない便もありますので、注意が必要です。
またJAL、ANAではステータスの高い会員から優先して空席が販売されますから、マイレージ会員のグレードが低い場合、空席が回ってくる可能性は低くなってしまうことも覚えておいてくださいね。キャンセル待ちをするときも、できる限り早めに行動しましょう!